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講談師と行った妖怪ツアー その2 [旅行]

 続きです。
 まずは小塚原刑場跡です。
 バスに乗ること約一時間、南千住駅に程近いところ。
 実は私はバス酔いをするたちなので、少し心配していたのですが、まったく気分も悪くならずに乗車できました。講談師さんがこのツアーに来る人は一人くらい気分が悪くなる(もちろんバス酔いなどではない理由で)とおどすので、ちょっと精神的に「うっ」と来たくらいです。

 バスから降りると、そこは真夏の炎天下。直射日光が厳しい。日傘をさす人もちらほら。目指す刑場跡までちょっと歩かなくてはならないのでした。しかし、これしきでへこたれることなどできない。できない。でも、暑い。(いやいや和服の方々のほうが大変です。)

 現地に着いた人々は写真を撮ったり、拝んだり。30人以上の人間がお墓を見ながらうじゃうじゃと。こちらの光景の方が不思議度が高かったです、はい。

 続いてまた少し歩いて回向院へ。回向院は刑場で死んだ者達を埋葬し、弔っています。吉田松陰の墓(碑?)や鼠小僧次郎吉の墓なども見学しました。普通にお墓参りに来る人もたくさんいて、ちょっと居たたまれなくなりました。(失礼いたしました。)

 また、この刑場で処刑された者を解剖して杉田玄白、前野良沢らが『解体新書』を完成させたというレリーフもありました。あまりにもひっそりと。

 ここで、私は多田先生に「先生はこちらは初めてですか?」という愚問を口にしてしまったのですが、先生は気さくに「いや、今回で4回目ですよ」と答えてくださいました。さすがに初めてなんて事はないでしょう。日本が誇る妖怪研究家なんですから!しかし、すぐに東雲くんに「4回目なのに写真撮るんですか?」と突っ込まれていました。写真は毎回撮るそうです。

 こうして再び炎天下の中、妖しい団体はバスへと戻ったのでした。
 講談師さんは今年のツアーで最も暑い、と云っておりました。

 次は浅草で昼食、そして自由散策です。
 天ぷら料理を「葵丸進」というお店で。なにやら老舗の雰囲気が漂っています。戦後に創業しているようですから、もう60年近く営業しているんですね。ここでもご予約は『妖怪学入門』様となっており、かなり面白かったです。妖怪御一行様という感じでした。
 お料理もおいしく頂きました。T沢くんは、たまに昼食時にこの辺りへ来ると云っていました。そしてこのお店も「一度は来てみたかった」と云っていたので、はからずも?ここで念願が叶ったという訳なのでした。高いからもう来ないだろうとも云っていましたが・・・。

 お腹がふくれたところで、一時間半の浅草仲見世の自由散策となりました。
 多田先生と東雲くんが仲見世のなかで妖怪玩具を売っているお店があると云うので、二十名くらいがついて行きました。
 妖怪玩具の一つは「お化け傘」という唐傘オバケみたいなミニ傘でした。結構可愛いので、購入者が続出。お店の人が倉庫まで取りに行ってました。

 私はここで一人で自由行動へ。行き先は「染め絵てぬぐい ふじ屋」です。以前、浅草に来た時もここで手ぬぐいを買ったんです。その時に買ったのは、鯨(真黒い生地に白い目だけ描かれている)でした。今回は家人のお土産にと、金魚柄を買いました。

 その後、一行が向かったのは鎮護堂、通称「おたぬきさま」と呼ばれるお堂でした。ここは浅草寺に住みついた悪戯ばかりする狸たちが「祀ってくれたら伝法院を火事から守る」と夢まくらに立ったので祀った場所だといいます。伝法院とは、浅草寺の院号(位の高い人に与えられる「何とか院」という名前のことだが、ここではお寺の本坊をそう呼んだらしい)です。

 入り口の脇に何かの碑が立っていたので何だろうと気になっていましたが、あとで調べたらこれは幇間塚というもので、吉原の幇間(たいこもち=座敷で客をよいしょしたり、場を盛上げたりする男の職業のこと)の一門が建立したようです。なぜ幇間なの?と思いましたが、幇間のことを「たぬき」と呼んでいたことから、ここに建てられたのだそうです。なぜ「たぬき」と呼ばれていたのでしょうか?それは調査中です。
 
 ここで、私とT沢くんは別行動へ。多田先生と東雲くん達はかき氷を食べに喫茶店へ入ってしまいました。私たちは、尾島硝子工芸をひやかしたりして仲見世へ戻り、T沢くんと再び「ふじ屋」へ。T沢くんは鯨の柄の手ぬぐいがいたく気に入った様で、購入していました。

 それでは今回はここまで。この続きはまた次回です。


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