SSブログ

講談師と行った妖怪ツアー その3 [旅行]

 続きです。

 自由散策の時間も終わり、バスに戻る私とT沢くん。二人は走っていました。このうだるような暑さの中を、です。天ぷらもまだ完全には消化しきっていません。しかも、さっき仲見世で二人で揚げ饅頭を食べたばかり。(ああ、何をやっているんだか。)
 すべては私のせいでした。私が時間15分前に「コンビニへ行きたい」と云ったのです。そして、コンビニで買い物をして店を出たら、もうあと五分しかない、という事態に追い込まれたのでした。
 仲見世を走りました。いろんな人の迷惑になったはずです。その節は、すみませんでした。
 そしてバスに到着した時には、我々はびっしょり汗だくでした。T沢くんは早速役に立つ、といってさっき買ったばかりの手ぬぐいで汗を拭いています。私はバスに置きっぱなしにしたペットボトルの清涼飲料水を飲もうとしました。ところが・・・
 熱いんです。飲み物が。バスが止まっている間は当然空調も切れている訳で、この真夏日の一番暑い時間のまっただ中に置かれたペットボトルは、おそらく40度を超えていたことでしょう。

 ところで、バスの出発時間になっても多田先生や東雲くんらが帰って来ません。五分経過、ようやくみんな戻って来ました。どうやら、かき氷を食べに10人くらいで店に入った為にかき氷を出す時間がかかってしまったらしいのですね。

 しばらくして、多田先生と東雲くんの「ペットボトルが熱い」という声が交互に聞こえて来ました・・・。

 気を取り直して、次の行く先は谷中の全生庵です。ここでは三遊亭円朝の幽霊画を公開していました。その前に、講談師さんから山岡鉄舟と円朝の厚い友情の話(鉄舟の臨終の席で円朝が乞われて落語を一席披露して、死に間際の鉄舟だけが大笑いだったとか)などを伺って、これはこれで面白いものでした。講談師さんも浴衣で汗だくになりながらの熱弁です。私も少し頭がくらくらするほどに、日射しが強烈でした。


 そして待望の幽霊画です。しかも今年は2002年に亡くなった柳家小さんの所蔵していた絵も特別公開だそうで、いやがおうにも期待が高まります。
 貴重な幽霊画を見ながら、近くにいた東雲くんと話しました。
「この絵、いいねー」「やっぱり巧いですね」とか
「あ、小幡小平次だ」「ほら、覘いてますよ」とか。

 妖怪絵師、東雲くんにとっては見なれたものもあったのでしょう。しかし小さん秘蔵の伊藤晴雨の絵のシリーズを見てかなり興奮していました。いや、責め絵ではなかったのですが・・・
 私もあの妖異を描いたシリーズは、なかなか良いと思いました。

 さて、全生庵を出てバスに乗り込んだところで、私はおもむろに多田先生の御本『百鬼解読』(講談社)を取り出しました。

百鬼解読—妖怪の正体とは?

百鬼解読—妖怪の正体とは?

  • 作者: 多田 克己
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 今回のツアーの裏目的は、家人に頼まれたこの本に多田先生のサインを頂く、というものだったのです。そして、時間もないのにコンビニまで買いに行っていたのが、サインをしてもらう為のサインペンだったのでした。おそまつ。
 果たして無事にサインを頂けました。多田先生、ありがとうございました。しかも河童の絵まで・・・。家宝にします。

 いよいよツアーも佳境にさしかかって来ました。
 次はある意味でハイライトの御岩稲荷神社です。実は、恥ずかしながら私は初めて知ったことがありました。御岩稲荷神社というのは、ほとんど同じ場所に二つあるのだということを・・・。
これは有名な話だったみたいですね。私は知りませんでした。

 と、いうところで今回はこれまで。次回は最終回の予定です。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行・地域(旧テーマ)

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。