『百舌谷さん逆上する』1巻 篠房六郎 [漫画]
この漫画もまたツンデレを素材に読者を翻弄する一筋縄ではいかない作者の手によるものだ。
第1話の密度の濃ゆいこと。転校生がやってくる。クラスの担任にツンデレという病気持ちだと紹介される。クラスメイトが騒然と「萌ーえ!萌ーえ!」と囃し立てる。担任が「みんなもよく分かってあげてね」と言う。もうこの時点でズレズレだ。ズレズレなのに、このもどかしさはいつかどこかで感じた苛立ちにそっくりなのだ。
あっちかと思えばこっち、こっちだろうと読めばそれをことごとく裏切る。それがまた小気味良いくらいなのだ。何重にも意味を引っくり返してつかみどころがないと思いきや、裏側の裏側は表側、とでもいわんばかりのツンデレぶり。しちめんどくさい漫画なのである(ほめてます)。
まだ物語が始まったばかりなので、これからに期待なのだが、当初からハイテンションすぎて、既にクライマックスが来ているのではないかという危惧もあり。カバ夫くんの動向が今後のポイントになるはず。てか、それしかない。
これもまたアフタヌーン連載なのだが、こちらもやけに挑戦的な漫画なのだった。んーまてよ、挑戦的というか、あれだ、一部マニアックに受けるしかない漫画なのではないか。長期連載するには薄くするしかない(勧めていません)。
・・・む、無理に面白がってなんかいないんだからね!
ちなみに巻末おまけ漫画とカバーの内側の漫画は、本編よりも受けたかもしれない。たぶん同世代。
2008-06-25 23:04
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